大連市電203路

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大連市電203路は大連火車站(ダーリェンフォーチャージャン)〜東海公園(ドンハイゴンユァン)間12駅6.6kmを結ぶ路線である。全区間複線(右側通行)で、架線集電方式による直流750V電化。軌間は1,435mm(標準軌)。東海公園電停付近を除いた大半の区間が併用軌道である。2003年7月26日から2004年7月1日まで全面運休してリニューアル工事を実施、同時に寺児溝(スーアーゴウ)〜東海公園 間2.8kmが延長された。

運転系統は全区間を走る列車と、大連火車站〜華楽広場(ホアユエグァンチャン) 間を走る区間列車が運転されている。

全列車が1937年日本車両製の3000型(新製当時は「501形」と称していた)で運用され、登場から70年以上経過した現在でも28両が現役である。2007年10月1日以降は201路と直通運転を開始し、3000型とDL6W型(201路リニューアル開業時増備分)の2形式で運転されている。

2004年延伸開通区間を行く大連市電203路の3000型。半鋼製車体で登場から70年を超えるが、31両中28両がリニューアルを受けて現役。塗装は緑地のものと青地のものの2種類がある。姉妹車両である長春市電の200型が全廃となった今、唯一の満州国時代(日本統治時代)からの路面電車の車両となった。201路との直通運転開始後も引き続き使用される予定。

寺児溝〜春海街にて
3000型の青地編成。窓枠は金色に塗装され、窓下には金色の帯が入ったシックな外観。高層ビルが建ち並ぶ市の中心部を行く。

二七広場にて
活気溢れる路上市場や水色のオート三輪の脇をゆっくりと通過する3000型。

寺児溝〜春海街にて
大連は坂の街。急勾配を釣り掛け駆動の音を響かせて上る。

二七広場〜寺児溝にて
夜の大連市内を行く3000型。

世紀街〜三八広場にて
側面の扉と窓の配置は2種類あり、上写真の車両は扉間4枚窓で両端の扉の脇に1枚窓があるのに対し、下は扉間5枚窓。
両端の扉が乗車用扉で中央の扉が降車用扉。車掌が乗務し、乗車時に運賃を払う。

上写真:東海公園にて
下写真:大連火車站にて
運転系統は大連火車站〜東海公園 間の全区間を走る列車と、大連火車站〜華楽広場 間を走る区間列車の2種類で、データイムはおよそ1対2の割合で運転されている。乗車用扉付近に列車の運転区間が掲げられている。
運転本数が3分の1に減る華楽広場〜東海公園 間は沿線にまだ建物がほとんどなく、のどかな風景。東海公園電停の手前数十メートルは専用軌道。

東海公園にて
終点の東海公園電停に到着した3000型。列車は奥の折り返し線に一旦入線し、方向転換する。
3000型の車内の様子。木製の部品で仕上げられたレトロ調の内装。一部の車両は液晶モニターが設置されている。全ての停留所に停車するため、降車ボタンは設置されていない。
運転台背後に設置されているICカード乗車券の読み取り機。
運転台の様子。ツーハンドル式で、直接制御式のマスコンと自動ブレーキ。
歴史ある建物が多い旧市街を行く3000型の前面展望。交通量も多く、速度は遅い。列車の運転士・車掌共に大半が女性。
民主広場にある203路の車両基地。

大連市電203路 3000型電車走行動画(二七広場〜寺児溝) 釣り掛け駆動の音を響かせながら坂を上る3000型2編成の動画。
大連市電203路 3000型電車走行音(世紀街→三八広場) 釣り掛け駆動である。放送は自動化されている。
大連市電203路 3000型電車走行音(寺児溝→春海街)
大連市電203路 3000型電車走行音(華楽広場→春海街) 運転席付近での録音。直接制御式のマスコンのノッチ音や頻繁に鳴らす警笛が印象的。

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