香港鐵路 東鐵線落馬洲支線
トンティッ線 ロッマーチャウ支線 / MTR East Rail Line Lok Ma Chau Spur Line

香港鐵路(MTR)東鐵線 落馬洲支線は、東鐵線の上水(サンスイ/シャンシュイ)駅から分岐して落馬洲(ロッマーチャウ/ロクマーチャウ)駅に至る全長7.4kmの東鐵線の支線である。中国本土との出入境駅である東鐵線の羅湖(ローウー)駅の深刻な混雑を緩和するために建設された路線で、落馬洲駅は第二の出入境専用駅である。全区間複線(左側通行)で、架線集電方式による交流25,000V電化。軌間は1,435mm。ワンマン・ATO運転を実施している。路線は全長4.4kmのトンネルと、全長3.0kmの高架から成り、現在のところ途中駅はない(但し、将来的に古洞(クードン)駅と洲頭(チャウタウ)駅が追加される予定で、既に前者はトンネル内にホームの基礎工事のみ完了している)。2003年1月に着工し、2007年8月15日に開通した。当初は全区間が高架となる予定だったが、湿地帯の環境保全のために一部を地下トンネル方式に変更した。落馬洲駅は羅湖駅と同様に禁区(一般人立入禁止区域;英名Closed Area)内にあり、禁区内住民証明書を持たない者は駅の敷地外に出ることは出来ない。また、同駅の改札を出た者は必ず香港の出境手続きを受け、徒歩で深セン川を渡った後に中国本土の入境手続きを受けなければならない。
列車は東鐵線本線と直通運転され(尖東〜(上水)〜落馬洲 間の運用)、支線内のみの運用の列車はない。車両も東鐵線本線のものと共通(全37編成)である。

関連ページ:香港鐵路 東鐵線

上水駅北側で本線と分岐し、地下トンネルに潜っていく落馬洲行き列車(左)。右は東鐵線本線の列車。

上水〜落馬洲にて
落馬洲始発尖東行きの列車。写真の通り、落馬洲支線の上り線のトンネルは東鐵線本線の下り線をアンダーパスしてから地上に出る。
上水駅付近の配線は以下の図の通り。


(管理人作成)

落馬洲〜上水にて
落馬洲行きのSP1900形電車。

大学にて
落馬洲駅に入線するSP1900形。落馬洲駅付近は高架となっている。
落馬洲駅(兼 出入境管理所)外観。駅舎は4階建て。当駅は禁区(Closed Area)内にあり、付近住民か当駅に発着する路線バスに乗車する客のみしか下車できない。また、後者の場合は中国本土方面から来た者に限られ、落馬洲支線の乗客は直接路線バスに乗り継ぐことは出来ない。
3階に位置する落馬洲駅のホーム。1面2線で、乗降ホームは同一である(羅湖駅は分離されている)。しかし、階段や出入場改札は完全に分離されており、後戻りすることは出来ない。
落馬洲駅の駅名票。駅名の下には「羅湖へ行かれる乗客は上水駅で乗り換えです」と中国語(繁体字)と英語で表記されている。
ホームの先にある車止め。その先に見える高層ビルは深セン内にあるもの。
落馬洲駅2階に位置する出場専用改札口。そのすぐ先には香港の出境検査場が見える。
香港と中国本土の境界線となっている深セン川に架かる橋。左手前の九廣鐵路のロゴが入った建物が落馬洲駅出入境口で、右奥が深センの福田出入境口。橋は2層式で、上層が深セン→落馬洲方向、下層が落馬洲→深セン方向への一方通行の通路となっている。
深セン河に架かる橋の内部。橋の中央付近に境界線があり、窓ガラスにはそれを示す赤いテープが貼られている。動く歩道も境界線の前後で一旦途切れている。

※許可を得て撮影(出入境管理所近辺では、写真撮影は制限されます。)
落馬洲駅4階に位置する入場専用改札口。改札内には多くの店舗が展開している。
落馬洲駅4階の改札内の一角にある、「湿地観賞儀」。落馬洲駅のある「禁区」内に広がる湿地を鑑賞することができる。
「湿地観賞儀」からの眺望。「禁区」内は住民以外の立ち入りが禁止されているため、開発も進んでおらず緑豊かである。ちなみに、「禁区」とは中国本土側からの香港への不法入境を防ぐために設けられた地域で、香港がイギリス領土であった時の名残である。香港が中国に返還された現在でも、この制度は存続している。
落馬洲支線と東鐵線本線との分岐駅である上水駅には、誤乗防止のために各乗車位置の上に次の列車の行先を表示するディスプレイが設置され、整列乗車の列も行先別に分離された。現在のところ、尖東〜上水 間では、落馬洲行きの列車と羅湖行きの列車はおよそ1対2の割合で運転されている。

落馬洲支線MLR形電車走行音(落馬洲→上水)釣り掛け駆動のサイリスタチョッパ制御で、制御装置はGEC製
Tc-M-T-T-M-T-T-M-T-T-M-Tc(4M8T)の12両編成。
加速度は2.0km/h/s。東鐵線本線ではあまり速度を出すことはないが、落馬洲支線では最高速度120km/hで走行する。
落馬洲支線SP1900形電車走行音(上水→落馬洲)IGBT-VVVF制御で、制御装置は三菱製。
Tc-M-M-T-T-T-M-M-T-M-M-Tc(6M6T)の12両編成。
加速度は3.6km/h/s。誤乗防止のために、行先を繰り返し放送している。落馬洲駅到着前にも、羅湖へ行く乗客は上水駅へ戻るよう案内する。

落馬洲支線開業記念パンフレット
九廣鐵路主要駅にて配布。
落馬洲支線開業記念横断幕
東鐵線主要駅のコンコース等に掲げられている。

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