濱海快速津濱軽軌

津濱軽軌(ジンビンチングイ)は中山門(チョンシャンメン)〜東海路(トンハイルー) 間14駅45.4kmを結ぶ路線である。現在開業区間は全区間が地上。2006年3月28日に手動運転からATO運転に切り替えられ、全区間の所要時間が従来の49分から47分半に短縮された。全区間複線(右側通行)で、架線集電方式による直流1,500V電化。軌間は1,435mm(標準軌)。車両基地は、車両整備機能を持つ「胡家園車両段」と、留置線のみを有する「新立鎮停車場」の2箇所があり、前者は胡家園駅、後者は新立鎮駅付近にある。また、軍糧城〜鋼管公司 間に鋼管公司専用線への短絡線があり、その専用線を介して国鉄京山線に線路がつながっている。2004年3月28日に現営業区間が開業した。
車両は長春軌道客車製のステンレス車体の電車で、2M2T(Mc-T-T-Mc)の4両編成29本(計116両)が導入された。最高運行速度は100km/h、設計最高速度は110km/hで中国の軽軌(高架鉄道)では最も速い。将来的には中間に電動車を2両組み込んで6両編成化する計画もある。
現在、中心広場〜中山門 間7.4kmの建設工事が行われており、2009年に開通予定。この延伸区間はほぼ全区間が地下となり、「天津地下鉄9号線」とも呼ばれる。

津濱軽軌の車両。ステンレス製の車体ながら白色に塗装されている。車両長19m、車幅2800mmの3扉車。最高運行速度は100km/h。

中山門にて
最終増備編成の129編成。車両番号は4桁で天津地下鉄と同様の付番方法。

泰達にて
津濱軽軌の台車。ボルスタレス台車である。
制御電動車(1号車と4号車)に設置されているVVVFインバーター装置。装置は東芝製で、IGBT-VVVFである。
VVVF制御装置の型式は1次車(901~929):SVF066-A0、2次車(930~938):SVF066-A1。
現在は順次、中車青島四方車両研究所製のもの(型式:SRTSP11P600S09)に更新。
(情報提供:Tony Lu  在中國中國人様)
先頭車の車外に書かれている製造メーカー名(長春軌道客車)。
車内の様子。ドアの間はクロスシートとなっている。
車端部はロングシートとなっている。貫通路は扉はない。
各扉の上にはマップ式案内表示機が設置され、既に走行した区間を緑色、これから走行する区間を赤色のLEDで表示する。現在延伸工事中の中心広場〜中山門 間も既に表記されている。
車端部にある製造メーカー(長春軌道客車)の銘板。
駅の自動券売機。液晶パネルで下車駅をタッチするタイプ。硬貨の他、お札も対応している。
自動改札機。ICカード用のセンサーも上部に設置されている。
現在の始点駅の中山門駅。この駅は天津の中心街や国鉄天津駅から外れた、アクセスがとても悪い場所にある。駅前には大量のタクシー(紅色の自動車)が客引きを行っている。現在、市の中心部に位置する中心広場まで延伸工事中。
中山門駅から中心広場方面を眺める。線路は左奥に曲がったところで地下に入る。列車は写真の位置で折り返す。
天津経済技術開発区内を行く津濱軽軌。同開発区は1984年から開発が進められている臨海工業地帯で日系企業の工場も多く進出している。英語では「TEDA」(Tianjin Economic-Technological Development Areaの略)と表記され、中国語の当て字は「泰達」(テダ)。

泰達にて
天津経済技術開発区内の車窓。工場以外にもレジャー施設や公園、住宅などの整備も進んでいる。

市民広場〜会展中心にて
終点の東海路駅付近は地平区間。東海路駅は相対式ホームで、列車は一旦奥の引き上げ線に入線し折り返す。

津濱軽軌電車走行音(東海路→会館中心)IGBT-VVVF制御で、装置は東芝製である。車内は防音構造のためモーターの音はあまり聴こえない。自動放送は中国語と英語で行われる。
津濱軽軌電車走行音(泰達→市民広場)

「濱海快速」トップに戻る