ソウル地下鉄3号線

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ソウル地下鉄3号線は、紙杻(チチュッ)〜梧琴(オグム)間34駅38.2kmを結ぶ路線である。うち、紙杻〜旧把撥(クパバル)手前と、玉水(オクス)〜狎鴎亭(アックジョン)手前が地上区間である。全区間が複線(右側通行)で、架線集電方式による直流1,500V電化。軌間は1,435mm(標準軌)。1985年7月12日に旧把発〜独立門(トンニンムン)間、1985年10月18日に独立門〜良才(ヤンジェ)間、1990年7月13日に紙杻〜旧把発 間、1993年10月30日に良才〜水西(スソ)間、2010年2月18日に水西〜梧琴 間が開通した。

1996年1月30日より、KORAIL一山線と直通運転を行っている(日中は、約半数の列車が旧把撥〜梧琴 間の区間運転)。列車は10両編成で運行され、使用車両はソウル交通公社3000系と新3000系。

3000系は1984〜1993年にかけて、最終的に48本(480両)が大宇重工業、韓進重工業で製造された(導入当初は6両編成で、1993年までに10両編成化)。ワシントンメトロの車両を参考にした前面デザインで、車体断面は韓国の電車で初の台形(下部が幅広)となっている。また、電機子チョッパ制御装置はGEC製のものを採用している。2002年に全車両にLCDモニターが設置され、2005年までに不燃化改造・準不燃化改造が施された。車両寸法は長さ20,000mm×幅3,120mm×高さ3,750mm。最高速度は100km/h。2009年より廃車が進み、車齢が若い一部の中間車には先頭車化改造が施された。現在は原則としてラッシュ時の運用に限定されている。

新3000系は、3000系の法定耐用年数に達する車両を置き換えるために導入された車両で、2009年〜2010年に34本(340両)が製造された。ソウル交通公社新2000系をベースにしている(→新3000系の詳細はこちらへ

KORAIL一山線からは、KORAIL3000系が乗り入れる。

(路線図:管理人制作)

ソウル交通公社3000系。従来の日本風のデザインの車両から一転して、前面デザインや車体断面は西洋風の出で立ちとなっている。前面非常扉は手前に倒れる方式で、倒すとスロープとなる。側面には行先表示器は設置されていない。
写真の304編成は1次車で、1984年に製造された。

玉水にて
前面の行先表示器がLED化改造された編成(334編成)。

玉水にて
ソウル特別市地下鉄公社時代の姿(非常扉の社紋が異なる)。

玉水にて
ソウル交通公社3000系不燃化改造施工車車内(座席および化粧版・袖仕切・床敷物・ラインデリア等がすべて不燃性・難燃性の物に交換されている)。ソウル交通公社3000系は車体断面が台形なのが特徴である。車幅も3,160mmと、ソウル地下鉄の標準幅3,120mmよりも広い。2002年に各車両にLCDを8基設置。広告・次駅案内・乗換え案内・行先等を表示する。
ソウル交通公社3000系不燃化改造施工車車内(座席のみステンレス製のものに交換、化粧板他は未交換)。後に上記の完全な不燃化改造が施工された。
座席を難燃モケットのものに交換した車両(化粧板他は未交換)。廃車が近い車両に施された。このタイプの車両は2009年に全車廃車された。
ソウル交通公社3000系不燃化改造施工車車内。2005年に消滅。
2010年に登場した、ソウル交通公社3000系の先頭車化改造編成。9編成が改造された。(→詳細はこちらへ

玉水〜金湖にて
3000系置き換えのため、2009年〜2010年に短期間で大量増備された新3000系。

玉水にて
新3000系の車内。随所にラインカラーのオレンジ色のアクセントが採用されている。枕木方向のほか、ドアの上にもLCDを設置。
地下鉄3号線に乗り入れたKORAIL3000系。ソウル交通公社4000系と同一設計。GTO-VVVF制御である。2006年に全車が新塗装化された。

玉水にて
旧塗装のKORAIL3000系。現存しない。

玉水にて
紙杻駅に入線するソウル交通公社3000系。同駅はKORAIL一山線との境界駅。
ホームの壁面が洞窟風となっているのが特徴の、忠武路駅。
2010年2月18日に開業した可楽市場・警察病院・梧琴の3駅は、ホームのデザインや案内標識が地下鉄9号線の駅をベースとしたものになっている。プラットホームスクリーンドア(PSD)は開業時から設置。
2010年2月18日に開業した警察病院駅の改札口。改札機は薄型のものを採用。
警察病院駅の3番出口には、可動式の屋根が設置されている(雨や雪の際は、屋根がせり上がってくる仕組み)。
車両の世代交代が進むソウル地下鉄3号線。新3000系は登場から1年足らずで主力車両となった。

玉水にて
玉水駅のホームで離合する3000系。かつて3号線の主力車両であった3000系は大量廃車が進み、2010年より原則としてラッシュ時専用となった。また、玉水駅には現在プラットホームスクリーンドアが設置されているため、このような風景は見ることが出来ない。
置き換え対象の3000系のドアに貼られたステッカー。
「この車両は今年度に客室環境及び便宜設備が大幅改善された車両に交替します。交代期間:2009年6月〜12月」と書かれている。
忠武路駅に入線する、大化行き列車。
忠武路駅を発車する、大化行き列車。なお、現在当駅にはプラットホームスクリーンドア(PSD)が設置されている。
玉水駅を発車する、旧把撥行きの列車。
ホームドアが設置された玉水駅を発車するソウル交通公社3000系。
ホームが大きくカーブしている忠武路駅を発車する、大化行き列車。
プラットホームスクリーンドア(PSD)設置工事中の蚕院駅に入線する。
当駅始発列車として入線する、大化行き列車。
玉水駅を発車し、地下へと潜っていくソウル交通公社新3000系。
記念の装飾を前面にあしらった、ソウル交通公社新3000系305F。
水西→逸院を走行する、大化行きのソウル交通公社新3000系の車内の様子。
次駅名をハングル・英語・漢字で切替表示する。
広告を表示し、下部に次駅案内・乗換え案内・行先などを表示する。また、装置の左右にあるLEDで、ドアの開く方向を示す。

ソウル交通公社新3000系走行音(道谷→大峙)IGBT-VVVF制御で、制御装置は現代ロテム製(三菱電機の技術供与)。
Tc-M1-M2-T1-M2-T2-T1-M2-M1-Tc(5M5T)の10両編成。。
ドアエンジンは電気スクリュー軸駆動式。
ソウル交通公社新3000系走行音(大峙→ハンニョウル)
ソウル交通公社新3000系(逸院→水西)終着駅到着時の車内放送前に流れるBGMは、ソウルメトロのロゴソングである。
歌詞は「ヘンボグル ナルヌン ウリチング ソウルメトロ、ハンサン ウリキョテ ハムケヘヨ ソウルメトロ」(幸福を運ぶ私たちの友人 ソウルメトロ、常に私たちのそばで一緒にいます ソウルメトロ)
ソウル交通公社新3000系走行音(梧琴→警察病院)2010年に延伸開業した区間の走行音。
ソウル交通公社新3000系走行音(警察病院→可楽市場)
ソウル交通公社3000系走行音(金湖→薬水)電機子チョッパ制御で、制御装置はGEC製。
Tc-M1-M2-M1-M2-T-T-M1-M2-Tc(6M4T)の10両編成。
ドアエンジンは空気圧作動式。
ソウル交通公社3000系走行音(薬水→金湖)
ソウル交通公社3000系走行音(忠武路→乙支路3街)
ソウル交通公社新3000系電笛+ミュージックホーンソウル交通公社新2000系と同様に、韓国の童謡「自転車」の音色である。
♪「タルルン タルルン ピキョガセヨ」(チリリン チリリン お避けなさい)

関連ページ:KORAIL一山線

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