KORAIL 京義電鉄線

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KORAIL京義電鉄線(キョンイジョンチョルソン)は、京義(キョンイ)線のうちソウル駅(ソウルリョッ)〜デジタルメディアシティ〜山(ムンサン)間22駅46.3kmおよび龍山線の龍山(ヨンサン)〜デジタルメディアシティ 間7駅8.7kmを広域電鉄(首都圏電鉄)の路線としたもので、総延長は53.3km。龍山から先は中央電鉄線に直通し、路線名案内では中央電鉄線区間を含めて「京義・中央線」と一体的に案内されている。龍山線区間以外は地上区間。加佐(カジュァ)〜陵谷(ヌンゴッ)間が複々線、その他の区間が複線(左側通行)で、架線集電方式による交流25,000V電化。軌間は1,435mm(標準軌)。ワンマン運転を実施している。車両基地は山車両事業所(ムンサンチャリャンサオプソ)。2009年7月1日にソウル駅〜山 間、2012年12月15日に孔徳〜デジタルメディアシティ 間、2014年12月27日に龍山〜孔徳 間が開通した。

運転系統は中央電鉄線〜龍山〜山 間を運行するものと、ソウル駅〜山 間を運行するものの2系統。ソウル駅〜山 間の運行系統は、デジタルメディアシティ〜ソウル駅 間の線路容量が逼迫している(水色車両事業所へ出入庫する回送列車が大半を占める)ため、ラッシュ時間帯を除いて1時間に1本しか運行されていない。また、平日ラッシュ時に急行が運行されている。

列車は8両編成で運転される。使用車両は331000系と319000系で、製造は現代ROTEM(ヒョンデロテム)。331000系は2009年に13編成(104両)が製造された。中央線の6000系(321000系)電車をベースとしているが、車体はKORAILの通勤車両で初のアルミ合金製となった。車両寸法は長さ20,000mm(先頭車20,250mm)×幅3,120mm×高さ3,800mm。最高速度は110km/h。また、中央電鉄線から321000系が直通する。

関連ページ:「KORAIL 中央電鉄線

(路線図:管理人制作)

一山新都市の高層住宅をバックに走行する、京義電鉄線の331000系。

大谷にて
離合する331000系。

谷山にて
坡州市内を走行する、山行きの列車。

金陵にて
楓山(プンサン)駅付近は掘割の中を進む。楓山駅は京義電鉄線開業時に新設された駅である。
金村駅に入線する列車。当写真は複線電化開業間もない2009年8月に撮影したもので、電鉄線のホームの先にはトングン列車が停車していた低床の仮ホームが暫く残されていた。
デジタルメディアシティ〜陵谷間の複々線区間を行く。うち、花田(ファジョン)駅の北側〜陵谷 間は方向別複々線で、内側2線をソウル駅発着列車、外側2線が中央電鉄線直通の列車が走行する。

幸信にて
水色(スセッ)駅からデジタルメディアシティを眺めたところ。両駅間の距離はわずか0.6km。本線の隣には、水色車両事業所のヤードが広がっている。
龍山線区間未開業時代、デジタルメディアシティ止まりの列車の折り返し地点。車止めの向こうには龍山線の地下トンネルへの入口が見えており、2012年の龍山線区間開業後は同地点は本線上となった。
平日の朝ラッシュ時を除いて1時間間隔で運行される、ソウル駅行きの列車。

幸信にて
ソウル駅でKTXと並ぶ。ソウル駅には最も西側に京義電鉄線用のホームが新設された。1面1線で、他線と乗り換えるには一旦改札を出る必要がある。
なお、KTX京江線運行開始に伴い2017年11月28日にホームが東側のソウル駅旧駅舎横に移設された。
331000系の先頭車側面。KORAIL初のアルミ車両である。先頭部はFRP製。側面の塗りわけは従来の車両に準じているが、ドア部分の帯の幅が従来車よりも広い。
行先表示は従来の車両と同様に、韓国語と英語の交互表示である。ただ、当形式ではフォントが従来車両よりも小さい。
写真はデジタルメディアシティ行きで、駅名が長すぎるためか、行先表示機には略称の「ディーエムシー」・「D.M.C」と表示される。
321000系の車内の様子。従来の車両よりも座席幅が拡大され、スタンションポールも導入された。
各ドアの上には2台ずつLCDが設置され、向かって左側が次駅・行先・乗換え案内などを表示する。右側はコマーシャル等を放映。
貫通扉は、KORAILの新造車両では初の全面ガラス張り自動ドアが設置されている。
網棚は、開業当初は優先席部を除いて設置されていなかったが、2009年末までに追加された。
331000系の運転台。右手操作式のワンハンドルマスコンを採用。ワンマン運転に対応している。
複線電化工事をしていた頃の京義線(2006年)。9501系(CDC)が行く。

大谷にて
ソウル駅を発車する、山行きの京義電鉄線331000系。
谷山駅に入線する、京義電鉄線の331000系。
陵谷→幸信 間の331000系の車内のLCDの表示内容。
ソウル駅行き接近時のホーム上のLED案内表示機の表示。近くの踏切の鐘の音も聞こえる。
韓国語と英語を交互表示する。

331000系走行音(ムン山→坡州)IGBT-VVVF制御で、制御装置は宇進産電・東芝製。
Tc-M1-M2-T1-T2-M1-M2-Tc(4M4T)の8両編成。
ドアエンジンは電気スクリュー軸駆動式。
331000系走行音(坡州→月籠)

京義線複線電鉄開通式パンフレット
事業概要や沿革、各駅間の距離や駅舎のイラストなどが掲載されている。

関連ページ:「KORAIL 中央電鉄線

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