ミャンマー国鉄元 JR西日本・JR東日本キハ58形

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キハ58形は急行形気動車として、日本国有鉄道(国鉄)時代の1961年〜1969年に製造された車両である。製造会社は新潟鐵工・富士重工・日本車両・帝国車輛・東急車輛。全860両(キハ58系列の他の形式を含まない)が製造され、国鉄分割民営化時にJR旅客各社に継承された。車両寸法は長さ21,300mm×幅2,944mm×高さ3,925mm。最高速度は95km/h。車体は鋼製。

2011年3月を以て、本形式のJRでの定期運用は消滅した(ジョイフルトレインを除く)。廃車になった車両のうち、一部がミャンマー・タイ・ロシアに譲渡された。このうちミャンマー国鉄へは2005年にJR西日本より12両、2008年にJR東日本より3両が渡った。

現地到着後、ステップ設置、車軸の改造、車体高さの切り詰め(低屋根化)、塗装の変更、冷房装置の撤去等の改造が施された。JR西日本から導入した車両はRBE3601〜3612、JR東日本から導入した車両はRBE5010・RBE5019・RBE5020と付番されている。

JR西日本車は2005年秋、JR東日本車は2008年夏より営業運転を開始した。但し、JR西日本車は現在、全車両が営業離脱している。


【新旧車両番号対照表(JR時代→ミャンマー国鉄、の順に表記)】
1.JR西日本車
 キハ58  647→RBE3601
 キハ58 7211→RBE3602
 キハ58 1113→RBE3603
 キハ58 1044→RBE3604
 キハ58 7209→RBE3605
 キハ58 1042→RBE3606
 キハ58 1041→RBE3607
 キハ58 1045→RBE3608
 キハ58 1046→RBE3609
 キハ58  645→RBE3610
 キハ58 1120→RBE3611
 キハ58 1128→RBE3612

2.JR東日本車

 キハ58 1504→RBE5010
 キハ58 1514→RBE5019
 キハ58 1528→RBE5020

Yangon〜Computer University間(ヤンゴン-ピィ線・コンピューター大学支線)で運行に就く、キハ58 1514(元 JR東日本盛岡車両センター所属)改めRBE5019。
Yangon駅に停車中のRBE5019。検査出場直後で、塗装が非常に美しい。後方に連結している車両は元 松浦鉄道MR-109(現 RBE2575)。
Yangon工場(Yangon Repair Shop)に留置されているRBE5020(JR東日本キハ58 1528)。
RBE5020(JR東日本キハ58 1528)の前面には、日本時代の方向幕が存置されている。
JR西日本から2005年に導入したキハ58形。RBE3600番台で付番されている。現在は全車両が運用を離脱し、大半の車両がCarriage and Wagon Workshop - Myitnge(ミンゲー工場)内で保管されている。
RBE3610(キハ58 645)とRBE3606(キハ58 1042)。前面窓には「ネピドー」とミャンマー語で書かれたステッカーが貼られている。
RBE3604(キハ58 1044)。
RBE3605(キハ58 7209)。
Pyinmana Locomotive Shed(Pyinmana機関区)にて保管されているRBE3603(キハ58 1113)。
ヤンゴン近郊のDRCにて保管されていた頃(2013年5月)のRBE3607(キハ58 1041)。
2015年8月現在、Carriage and Wagon Workshop - Myitngeにて保管されているRBE3607。
RBE5020(JR東日本キハ58 1528)の車内の様子。低屋根化されたことで天井やつり革、扇風機の位置が低くなり、やや圧迫感がある。座席のモケットや化粧板はJR東日本時代のままである。
デッキの仕切り。高さが切り詰められており、身長170cm弱でもやや屈まなければ通ることができない。
営業運転中のRBE5019(キハ58 1514)の車内。
扇風機には「JR東日本」の文字が残っている。
デッキ。くずもの入れは撤去。トイレは自然落下式に改造の上、存置。
消火器。「盛岡車両センター」の文字が残る。
RBE5019の乗務員室。
運転台。
RBE5020の乗務員室。壁や運転台のコンソールは検査の際に再塗装された。

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