桃園機場捷運の車両、姿を現す

2013年の部分開通が予定されている桃園機場捷運(台湾桃園国際機場聯外捷運系統 / 和名:桃園国際空港鉄道)であるが、2009年2月に川崎重工兵庫工場(神戸市兵庫区)において同路線向けの車両の姿を確認した。確認できたのは先頭車のみで、台車や床下機器は未設置の状態である。なお、2009年2月現在、現地への車両の納入はまだ開始されていない模様。
同路線は開業までに「快速直通車」用の5両編成11本(55両)と「普通車」用の4両編成17本(68両)の計123両が導入される予定で、車両の製造は全て川崎重工が請け負うこととなっている。「快速直通車」用の車両はクロスシートで、5両編成のうち1両が荷物室となる予定。また、「普通車」用の車両はロングシートとなる予定。
桃園機場捷運は台北車站〜三重〜桃園国際空港〜市内(環北)間を結ぶ路線で、台北車站〜環北 間の延長は51.2km、駅数は22となる予定。2012年に第一航廈站〜高鐵桃園站 間、2013年に三重〜第一航廈站 間と〜高鐵桃園站環北 間、2014年に台北車站〜三重 間が開通し、さらに2017年に環北〜車站 間(2駅新設)が延伸開通する見込み。台北車站〜桃園国際空港 間の所要時間は「快速直通車」が約35分、「普通車」が約50分。「快速直通車」では香港の機場快線やソウル・仁川の空港鉄道のような、台北車站での搭乗チェックイン・手荷物預かりサービスが実施されることとなっている。
なお、運営主体は2009年2月現在、未定。

川崎重工関連ページ:http://www.khi.co.jp/sharyo/topic_final/topic060112.html
丸紅関連ページ:http://www.marubeni.co.jp/news/2006/060112_b.html


※写真はすべて工場敷地外(公道上)から撮影

川崎重工の兵庫工場にて製造中の、桃園機場捷運向けの車両(「快速直通車」の車両か「普通車」用の車両かは不明)。
車体はステンレス製で3扉車。行先表示機は1両あたり片側2箇所設置されている。帯色は紫。
同車の右側に留置中の車両は京急新1000形(ステンレス車)。
車体前部。車体断面は台北捷運の車両と類似している。前面は中央に非常扉を有し、非常扉には窓が設けられている。また、その下にはロゴマークが貼付されている。台車や床下機器は未設置の状態。車両番号は「1120」。
車体中央部。側窓や側扉の窓は台北捷運の車両よりも小型。側扉は上部にガイドレール部が確認できないことから、プラグドアと思われる。ドア枠も下側は大きくRを描いている。
車体後部。最も妻面寄りの側扉には車椅子マークのステッカーが貼付されている。車両番号は1両あたり片側2箇所に表示。
川崎重工兵庫工場の様子。桃園機場捷運の隣には京急新1000形やJR貨物DF200形の姿が確認できる。

関連ページ:「桃園機場捷運 車両基地建設工事」

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