台湾鐵路管理局TEMU1000型

TEMU1000型は台北(タイペイ)〜花蓮(ファーリェン)間の高速化(所要時間短縮)を目的として導入された振り子式電車で、2006年〜2008年及び2016年に合計64両(8連8本)が導入された(2006年度、2007年度にそれぞれ24両(8連3本)ずつ製造)。全車両が日立製作所製。樹林(シューリン)〜花蓮 間の自強号の運用に就いており、一部は縦貫線(北段)経由で新竹(シンチュー)、彰化(チャンファー)、員林(ユェンリン)まで直通する運用もある。

JR九州の885系をベースとした台鐵初の振り子式電車である。車体はアルミ製で、「A-train」の技術で製造されている。車体は白を基調に、窓下にオレンジの帯を配している。前面デザインもJR九州の885系をベースとしているが、緊急時の他車との連結作業が容易なように、連結器カバーは自動開閉機構を備えている(EMU700型も同様)。側扉は各車両片側あたり2箇所ずつ設置され(JR九州885系は各車両1箇所)、扉もプラグドアとなっている。運転室部への乗務員用扉は省略されており、乗務員は背後の客用扉から出入りする。8両固定編成であるが、構造上はTc-M-T-Mの4両ユニットを背中合わせに連結したものとなっている(Tc-M-T-M+M-T-M-Tc)。VVVFインバーター装置は日立製作所製。最高速度は150km/h(営業最高速度は130km/h)。

他の自強号と同様にモノクラスで、車内には回転式リクライニングシートが2+2列配置で展開している。デッキとの仕切り扉の上には2段LED式案内表示機が設置されている。

同形式で運転される列車は「太魯閣(タロコ)号」の愛称を持ち、先頭車の運転室側窓の下にはロゴマークが貼付されている。運賃は自強号に準じており、時刻表や乗車券でも自強号として案内されている。

2012年1月19日に、縦貫線埔心駅で砂利を積載したトラックとの踏切事故が発生し、U5編成の先頭車1両(TED1010号)が大破した。この事故の影響で、当該編成は営業から一時離脱していたが、後にTED1010号を代替新造して復帰した。

花蓮へ向けて走行するTEMU1000型「太魯閣号」。JR九州の885系をベースとしており、これまでの台鐵の車両とは一線を画すデザインとなっている。

南港にて
高架化された汐止駅を通過するTEMU1000型。
地上駅時代の南港駅でEMU500型と離合する。同駅は2008年9月21日に地下化された。
TEMU1000型の前面。前面窓はJR九州の885系とは異なり、平面ガラス。新デザインのTRAのロゴが中央に貼付されている。
先頭車の運転室側窓の下には「太魯閣号」のロゴマークが貼付されている。太魯閣(タロコ)とは、北廻線沿線にある有名な峡谷の名である。
側面にはLED式行先表示機が各車両片側2箇所ずつ設置され、列車番号・列車種別・経由路線・行先(中国語・英語)を縦スクロールで順番に切替表示する。
パンタグラフ周り。パンタグラフはJR九州885系のものとほぼ同一のものが使用されており、欧州型シングルアームパンタグラフが主流の台鐵では異彩を放っている。パンタグラフ台は台車直結の支持台上に設置されており、台車の振り子動作に連動して傾斜する仕組み。
側扉は各車端部に設けられ(1両あたり2扉)、プラグドアとなっている。扉の下には、扉の開閉に連動して動作する可動式ステップが設置されている。
妻面にある、日立製作所の車外銘板。
側扉の内側はオレンジ色。扉の横には車掌操作用のドアボタンが設置されている。
車内の様子。回転式リクライニングシートが2+2列配置で展開している。化粧板や天井は白基調で、デッキとの仕切り壁が木目調。
座席の様子。台鐵初の、肘掛内収納式のミニテーブルが設けられた(従来車両にはテーブルの設置なし)。
デッキとの仕切り扉の上には2段LED式案内表示機を設置。上段で列車の行先や次の停車駅を、下段でその他各種情報を表示する。また、30分毎(毎時00分と30分)に現在時刻が表示される。
車端部にある車両番号ステッカー兼日立製作所の車内銘板(ステッカー)。
1号車及び8号車の先頭寄り車端部に設けられている、車長室(車掌室)。

TEMU1000型走行音(台北→板橋)IGBT-VVVF制御で、制御装置は日立製作所製。
Tc-M-T-M+M-T-M-Tc(4M4T)の8両固定編成。
扉開閉時には3点式ドアチャイムが鳴る。音色は東京メトロ標準(10000系を除く)のもの等と同一。
TEMU1000型可動式ステップ動作動画(樹林にて)ドアの開閉に連動して動作する可動式ステップ。

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