シンガポールはマレー半島南端の赤道直下に位置する面積約618平方キロメートルの都市国家で、東京23区とほぼ同じ大きさの面積である。その大変緑豊かな都市であることから、しばしば「東洋の箱庭」「箱庭都市」等と呼ばれる。多国籍国家で、公用語は英語・中国語・マレー語・タミール語。人口は282万人で、そのうちの約7割は華人だ。

地下鉄・都市鉄道はMRT(Mass Rapid Transit)と呼ばれ、都市中心部では地下鉄となるが郊外は主に地上を走る。また、住宅街にはLRT(Light Rail Transit)と呼ばれる単行の全自動運転の高架鉄道が走っている。運営はSMRT Trains社とSBS Transit社の2社が行い、計画・建設・保有は陸路交通管理庁が行う、上下分離方式を採用している。乗車券はICカードに統一され、磁気式の切符は存在しない。乗車券は乗車距離ごとに制限時間が決められており、それを超えて乗車していると罰金の対象となる。また、車内での飲食も禁止で同じく罰金対象である。

SMRT Trains社はMRT東西線、MRT南北線、MRT環状線、LRTブキ・パンジャン線を、SBS Transit社はMRT北東線、LRTセンカン線、LRTプンゴル線を運営している。全路線で駅ナンバリングシステムを導入している。全路線左側通行。

この他、シンガポール島と観光地のセントーサ島を結ぶモノレール「Sentosa Express(セントーサエクスプレス)」が2007年に開通した。また、シンガポール・チャンギ国際空港には「Skytrain(スカイトレイン)」と呼ばれる新交通システムが5路線運行されている。



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